このブログでは>>職務経歴書の添削 を行っています。
ここでは今まで添削してきた職務経歴書のほんの一部を事例としてご紹介いたします。
他人の職務経歴書を見る機会は中々無いと思うので参考になるはずです。
今回の添削依頼は、
九州大学卒→塾講師。就活失敗した旧帝大エリートの職務経歴書を添削
旧帝大エリートの逆襲。九州大学卒、塾講師の職務経歴書を添削
さっそく今回の依頼主についてですが
・依頼主:男性 20代 新卒(21卒) 独身 九州大学経済学部卒
・経験社数:現職のみ
・関西の塾講師で時間外労働が多く休日が少ないので転職したい
・土日祝休みor年休120日以上を希望
・ITやWebマーケティング領域に興味がある
九州出身の僕にとって九州大学と言えば、旧帝大の一角を担う強者で、
就活や転職活動で苦戦することは無いのでは?という感じだったのですが…
さっそくなので職務経歴書のビフォーアフターを見ていこう!
①ビフォー、添削前の職務経歴書
※会社名は仮名です。
パット見で、自己PRも作り込んでいて良い感じなのですが、
まず第一に感じたのが、字が小さい(9pt)ということです。
細かい事業内容とかは小さくてもいいかもしれませんが、
面接官、とくに最終面接にいる役員クラスは老眼の可能性が高いので
文字サイズは最低でも10pt、できれば10.5ptは欲しいところです。
そして、よーく見てると、経歴要約と自己PRが同じエピソードで、重複している部分を圧縮すると、実質1枚というのが正直な感想でした。
もちろん、経歴要約に2~3行でコンパクトにまとめた自己PRを入れることもありますが、長文で同じことを2回も書いてしまうのはよく有りません。
また、同じエピソードなのに職務要約にしかない情報もあれば、自己PR欄にしかない情報もあり、
1枚目を見て2枚目を見て、また1枚目を見て…
と確認しないといけなかったので、
面接官がこれを見た時に、全体を把握するのを面倒くさがられてマイナスイメージにも繋がります。
②アフター:添削後の職務経歴書
添削前の自己PR①のタイトルが「課題の検証→行動」とちょっと何の話かわかりづらいので、
「退塾者を減らしながら、入塾者を増やす」
というタイトルにしました。
また、今回はITやWebマーケティング領域に興味があるとのことなので、
経歴要約に
「ドリルを買いに来た人が欲しいのはドリルではなく穴である」的な話をいれたり、
ホスピタリティ一辺倒ではなく、効率性も重要視する内容を入れています。
コロナのせいで就活失敗は甘えか?
よくネットとかで
旧帝大卒なのに塾講師にしかなれなかったのは甘え!
コロナは言い訳にならない!
と心無いことを言う人がいますが、自己責任論で片付けるのは酷な話だと思います。
21卒というと2020年に就活をしていた人たちで、
当時の就活は2020年の3月からエントリーしていくわけですが、ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大が始まった時期でもあります。
当時は就活イベントとかも軒並み中止になったり、緊急事態宣言により県を跨いだ移動も制限されたり、そもそも採用を控える企業も多く、
Zoomを使ってWeb面接するといった体制が構築されたのもしばらく時間が経ってからでした。
当然、通年の就職活動に比べて非常に難易度は高かったはずです。
だがしかし、
1年待って既卒で就職しようにも新卒として扱ってくれる会社なんてほとんど無く、
無い内定(NNT)を避けるためには、就職先のランクを2つや3つ下げてでも新卒カードを使えるうちに使わないといけないってのが現実です。
実際、今回の依頼者の方とやり取りしていて、本来ならもっと良いところに行けるポテンシャルはあっただろうと僕は感じました。
だがしかし、
そんな人であってもコロナとかどうしようもないことで人生計画が狂ってしまうわけで、それを自己責任論で片付けられてしまうのはあんまりだと思います。
リーマンショックの傷が癒えないまま東日本大震災の影響をもろに食らった時代に就活していた自分としては、こういった悔しさというのは非常によくわかります。
再起は可能だ!※内定報告
後日、この依頼者の方から連絡があり
なんと!内定を獲得したとのことです。
転職活動というのは自分が想像していた以上につらく厳しいものです。
書類選考すら通過できずに時間だけが過ぎていく、
勝ち確だと思っていた第一志望の最終面接で落とされることだって普通にある。
だがしかし、
この方がおっしゃるように、たとえコロナで就活失敗しようが、退職した後に中々仕事が決まらなかろうが、諦めずに続けていけば結果はついてくるものです。
こんなことを言うと
20代でしかも学歴が良かったからだ!
普通の人はそんな上手くいかない!
と思う方もいるかもしれません。
以前、別の記事でも話したことがあるのですが、
30代後半とか非正規雇用など転職市場で不利だとされる人であっても、諦めずに転職活動と向き合ってきた人はコロナ禍であっても内定を取れています。
逆に、それができなければ転職で有利なはずの20代であっても不本意な結果に終わってしまいます。
本気で再起を図りたい人のお手伝いが出来ているのであれば、
このサイトの存在意義も少しはあるのかなと思うわけであります。