「大学職員になりたいけど難しそう」
「一体どんな人が向いてるの?」
「学生に貢献したいっていう気持ちは誰にも負けてない」
今回はこのような悩みを解決します。
こんにちは!ALLOUT(自己紹介)です。
ホワイト企業に転職したい人にとって、大学職員、大学事務という仕事は人気です。
実際に僕のもとにも、
「大学職員になろうか悩んでいますが、ぶっちゃけどうですか?」
っていう相談が来ます。
民間企業に比べて競争がない、公務員と比べて難易度が低いといった理由だけでなく、
学生と関わる仕事がしたい
教育分野に行って社会貢献したい
大学職員は学生相手だから楽しそう
なんてポジティブなイメージを持って大学職員を目指す人は多いでしょう。
だがしかし、経験者の僕から言わせれば、そんなことを思い描いている人は向いてないと断言します。
今回は、
元大学職員の俺が大学職員に向いてる人について語る
・大学職員にありもしない幻想を抱かなくて済む
・大学職員になれなくても凹まなくて済む
・狭き門の大学職員になったけど、さっさと辞められる
元大学職員の俺が向いてる人を語る→学生に貢献したい系は向いてない
通常の転職活動だと、1次面接→最終面接で内定ですが、
大学事務の正職員(正社員)だと、面接が3回以上あるのが普通です。
それだけでなく、
・試験
・グループディスカッション
・小論文
っていう感じで、就活顔負けの選別があります。
僕は田舎の地方大学の職員でしたが、それでも倍率は30倍を超えていました。
みんながソレほどまでに思い焦がれる大学職員の現実を伝えたい。
① 毎年、何百人もの人の名前と顔、特徴を覚えられる人
「学生と関わる仕事がしたい」
「学生に貢献したい」
っていう人がやりたがるのは就職支援や学生支援の部署ではないでしょうか?
僕は就職支援というわりかし学生と接点を持ちやすい部署に所属していたんですが、
学科の教授から
田中さんの就職どうなってんの?
といきなり言われて、ソイツ誰だ?顔してたら。
全然学生の顔を覚えないよね?
と嫌味を言われたことがあります。
教授は自分の学科だから授業や講義でよく接しているけど、話したこともない学生なんて分かるわけないでしょうがw
そりゃ、自分が面談したり、話したことがある学生だったら覚えているかもしれませんが、
こういったことを各学部学科の先生方がおっしゃられるのでマジで面倒くさいです。
そりゃ、ポケモンや遊戯王カード、ドラクエモンスターズだったら覚えられそうですけど、ひと学年に何百人もいる話したこともない学生の顔を覚えるなんて無理ゲーです。
学生証と顔が全然違う学生ばかり…
しかも毎年、入れ替わるので尚更、覚えてられません。
よく昔の担任の先生が私のことを覚えてくれなかった!って話をしていますが、今ではその先生の気持ちが痛いほどよく分かります。
他人によっぽど興味がある人じゃないと向いていないですね。
② 民間と比べて遥かに非効率なアナログ作業でも平気
ITだテレワークだっていう時代ですが、大学事務の仕事は想像を絶するほど非効率でアナログです。
一斉メールで、メールアドレスの並び順が役職順になっていないって教授からクレームを入れられたことがあって、
こんな…アドレスなんてものがあるから争いが起こるんや!
と思って、次回から全部BCCにして送ったら、さらにガチギレされたことがあります。
もちろん、メール本文の宛名は役職順にしてますし、アドレスまで意識しようとすると余計な時間が掛かるし、送信ミスをやらかす可能性もあります。
案の定、別の部署の人がメールの誤送信をしてしまい大問題になりました。
また、僕がいた大学では、何をするにも起案書って言うのをが必要で、
決裁をもらうためにスタンプラリーのように順番に印鑑をもらわないといけないんですが、
各決裁者が各キャンパスに別れているので、
学内バスで送って、お送り返してもらってを繰り返すという意味不明なことをしていました。
「学内バスの時間に間に合わない!」とか、
「今、学部長がこのキャンパスにいるから早く仕上げて」とか、
慌てふためく大学職員たちを見て、なぜ電子決済にしないんだ?と思っていました。
そもそも、起案書だけでなく大学での仕事は基本的に紙ベースです。
会議資料は全て紙で印刷で一回の会議で1000枚以上刷り、順番通りに並べてホチキスドメをし、
何十部も作成して前日までに教授のボックスに入れておくという謎作業が発生します。
お財布にも地球環境にも優しくありません。
中には、
「前日だと遅すぎる、もっと前もって寄越せ」と言ってくる教授もいるんですが、
だったら、資料はすべてPDFにしてクラウドに上げれば一瞬で渡せるし、
何ならオンライン会議にすればわざわざ集まらなくてええやん?ってなるんですが、そうはならない。
なぜなら、
「ずっと昔からこのやり方でやってきたから」
「新しいやり方に慣れるのが面倒くさい」
という理由で、結局紙でベースのやり方を変えないんですね。
そもそも決裁権があるのは老害、年配の人ばかりで、
「クラウドってナニソレおいしいの?」って認識なので、議論に至ったところで導入には至りません。
ちなみにそんな非効率な仕事、無駄なコストを無視しているくせに、
予算がないからという理由で
一般の事務職員のボーナスを50%カットするのは一瞬で決裁しましたからね。マジでクソです。
結局、職員が疲弊しようが、下っ端の給料が減ろうが自分たちが良ければそれでいいというスタンスなんですね。
僕は地方の大学でしたが色んな大学職員の体験談を聞くと、
都会の大学だったとしても似たような感じで、大学という業界自体が非効率な業務が多いです。
当然ですが、在宅勤務のテレワークも導入しているのは一部の大学で、それも一部の職種だけです。
そのため、
「上司に判子もらうために出社したい!やっぱ紙ベースっしょ!」
みたいなアナログ大好き人間だったら、大学職員に向いていると言えるでしょう。
③ 世間知らずの教授たちに言いなりでも平気
学校の先生は社会人経験がないとよく言われますが、
実際に教育機関で働くようになってそれを肌で感じました。
僕は就職支援の仕事をしていたので、就職関係の会議とかよくしてたんですが、
学生が就職活動に意欲的になれるように学内で開催する会社説明会にトヨタとか有名大企業を呼んでこい
今は人手不足で採用難なんだろ?
とか、平気で言ってきますからね。
もし僕が有名大企業の人事だったら、
「毎年何千通ものESが届くのに、こんな田舎大学なんてアウトオブ眼中!」
「Web説明会だってやってるし、自分から応募してこいよw」
って思って、案内状を即シュレッダー行きです。
もし返事の催促の電話をされたら、そんな大学の学は採用しません。
一応、めぼしい東証一部上場企業に案内を送りましたが、当然返事はありませんでした。
そもそも、人手不足の売り手市場だったからといって、有名大企業は人気で狭き門であることに変わりはありません。
社会人経験がない先生方は就活もしたこと無いでしょうから、そういう現実を理解していないんですね。
これまで普通に民間で仕事をしていた方が、教育に携わる仕事をしたいと思って転職しても、
社会人、ビジネス経験のない教授達が決定権を持っている大学の世界行くと、合理的でない意思決定が行われることに疑問を感じ必ず窮屈に感じます。
④ やる気がない&恩知らずな学生にサポートができる人
大学職員を目指す
「未来ある若者のサポートをしたい!」
「人材育成に携わりたい!」
っていう人は多いです。特にアラフォー世代からこういう人は急増します。
僕は就職支援の部署にいましたが、
「就職が決まらない…」
「ESの書き方がわからない…」
など、実際に、学生に頼られることに喜びを感じることが僕にもありました。
だがしかし、
「就職活動をする気もなく、かといって他にやりたいことがあるわけではない」
こういったやる気のない学生をサポートしないとならず、正直、これが一番苦痛でした。
就職支援の一環で、内定がない(NNT)学生に定期的に連絡をするのですが、求人とか色々紹介するから相談に来て欲しいと伝えても来ません。
それなのに、
「就職課がちゃんとサポートしてないから学生が困っている」
「お前は、学生の未来がどうなってもいいのか!」
とか文句言われるという理不尽ゲーです。
シリコンバレーのあらゆる成功者に慕われた伝説のコーチで、ビル・キャンベル氏という方がいます。
Appleのスティーブ・ジョブズや、Google創業者のラリー・ペイジ、Amazonジェフ・ベゾスといった数多くの経営者の苦境を救い、成功に導いたというチート級の人です。
一見すると
「そんなチート級のコーチなら、やる気がない人であっても前向きできるのではないか?」
と思いますが、彼の著書によると
「やる気がない人には、コーチングも指導も意味がない」
「やる気がある人物にだけサポートをしてきた」
とのことです。
つまり、
世界一の先生をもってしても、やる気が無い人はどうすることも出来ないわけです。
もちろん、東大や早慶のような有名大学の学生に比べて頭の良さやネームバリューの差で引け目に感じることはあるでしょうが、
だったら、せめてやる気やモチベーションくらいは持っていないといけないわけです。
そりゃあね、こんなブログを運営しているくらいですから、就職とか仕事とかで悩んでいる人を応援したいって気持ちはありますよ。
別にモチベーションの源泉が
・楽な仕事がいい
・福利厚生がいい
・給料はそこそこで休みが欲しい
とかでも全然かまいません。
だがしかし、それすらない人間に対しては僕もどうすることもできないわけです。
そもそも、大学というのは小中高とは違い、自分のことは自分でやらないといけません。
授業に出席してなかったからといって、担任の先生がいちいちお節介なんて焼いてくれません。出席日数足りなくて単位を落とすだけです。
学内掲示板やシラバスの確認を怠って、履修登録し忘れてたら平気で留年します。
就職だって一緒で、まともな会社ってのは当然他大学の学生も狙っていてるので、
就職活動にやる気がない学生が4年生の後半でようやく慌てて活動したところで、時既に遅しで、残された椅子なんて無いわけですよ。
まぁそれでも、学生が困っているなら助けるべきだと思う人もいるかも知れません。
実際、大学の就職率のために何とかしろって教授から詰められたので、
ESや志望動機、面接対策など普通アドバイスだけして後は本人に考えさせるところを、
本人にヒアリングした内容を元に僕が全部作成して、なんとか内定を獲得させるというパワープレイをしたこともあります。
だがしかし、こういう学生に限って内定を獲った途端に音沙汰無しです。
それどころか、必ず出さないといけない内定報告書を提出してと何度連絡しても、
今度行きます(何回も連絡してくんな。ウゼーよ)
みたいな感じで、全然提出しに来ません。
正直、コイツのせいで時間外労働(サービス残業)させられていたので、マジで請求書送ってやりたい気分です。
このように、やる気がなく手間がかかる学生ほど
お礼を言ってくるどころかサポートしてもらって当然みたい感じで、恩を仇で返してくるパターンが多いです。
こういった仕打ちを受けても、その学生の門出を笑顔で喜べる人じゃないと向いていません。
⑤ 学生と関わらないし、自分でやりたい仕事も選べなくてもノーダメな人
やる気のない学生のサポートなんて御免でござる!
という考えの僕と違い、
やる気のない学生でも熱心に寄り添いたいとハートフルでホスピタリティが溢れる人もいるでしょう。
そういった人たちは、学生支援とか就職支援の仕事を思い浮かべがちですが、
大学では総務や経理、入試課など学生と関わらない仕事の方が多く、希望したとしても学生と関わる仕事ができないことが多いです。
そういう人からすると、「思っていたのと違う…」ってなるはずです。
まぁ、ぶっちゃけ
学生と絡まなくても楽な部署ならソレでええやん?
って思う人もいるかもしれません。
前述した通り、大学というところはアナログ、非効率で閉鎖的な空間のため前時代的な文化、パワハラが横行しがちです。
僕がいた大学では総務部長がパワハラ野郎で3人もうつ病で病院送り、
50代の総務課長や30代で妻子がいる職員が突然退職するなどスーパークレイジーな職場でした。
そのため、人事異動の際はみんなが
「スリザリンは嫌だ…スリザリンは嫌だ…」
と懇願するハリー・ポッターのように、総務部に異動にならないことを祈りながら発表を見ていました。
そして、総務部に異動が決まった若手の男性社員が、
まるでこの世の終わりのように絶望していたのを今でもよく覚えています。
まぁ、このケースは極端かもしれませんが、
大学職員になれたとしても自分でやりたい仕事を選ぶことはできないし、
運良く楽で平和な部署にいたとしても、ある日突然ブラック部署に異動させられるなんてことはよくあります。
そういった理想と現実の落差を感じても気にしない鋼のメンタルじゃないと向いていません。
大学職員とは、向上心を捨てるお仕事
大学職員の仕事に向いている人としてよく紹介されるのが
「教育に携わることで、未来に貢献したい人」
「人に頼られることに喜びを感じる人」
という志望動機を持っている人は多いですが、
じゃあ、実際の大学職員はそんな献身的な心を持っているのかというとそうではありません。
大学で働いていた時、みんな口では「学生のために、学生ファースト」と言っていましたが、
ノルマのある民間企業に行きたくないから新卒で大学職員になったとか、
辞めたいけどスキルが無いから民間企業に転職出来ないとか、
生活のために、機械のように心を殺しながら仕事をしている人ばかりで、
未来ある若者のために心臓を捧げるんだ!って心の底から思っている人はほとんどいませんでした。
むしろ、逆に張り切ってる人は余計な仕事を増やしてくる面倒くさいヤツとウザがられるのはどの大学でも変わらないでしょう。
たしかに大学職員は、民間企業のような高度なことはしないので仕事自体は楽です。
だがしかし、
わけのわからん雑務を永遠とさせられていれば仕事へのやる気も無くなっていくし、献身的に働いても感謝すらされないのであれば、
機械的に仕事をしていくようになり、空いた時間で自己研鑽する向上心も起きなくなります。
そのため、まともな人ほど仕事へのモチベーションや向上心が無くなっていくのは当然なことなんですね。
正直、大学職員に転職したいって人は多いですが、
・ノルマ
・競争
・転勤
といったネガティブな要素を排除して、消去法で見つけた結果が大学職員だったという人がほとんどではないでしょか?
別にソレが悪いことではありませんが、
これまでに紹介した負の側面があるということを理解し、受け入れられるような人じゃないと向いていません。
僕は今までたくさんの方の転職相談に乗ってきましたが、
大学職員の楽さに惹かれて転職したいって人の多くの場合は、今の仕事がしんどすぎて自分の進路やキャリアについてきちんと考える余裕がない人が多く、
とりあえず楽そうで人気だからと、本当に大学職員の仕事をしたいわけではないというパターンが多かったです。
そうであれば、まずは自分の将来についてきちんと考える時間を作ることから始めないと無理して転職しても僕のように半年で辞めたりと、後悔が残ってしまうだけでは無いでしょうか?
僕自身、いろんな方の転職相談や応募書類の添削をしているのですが、
それなりのキャリアの方でもきちんと定まっていない人が結構多いです。
僕は以前に人事(採用担当)の人の職務経歴書を添削したことがありますが、面接官をやっていた人ですら、この程度?と驚愕した経験があります。
>>無職から内定へ!同志社大卒・第二新卒の人事女性の職務経歴書を添削
そのため、今のうちから準備を進めておくことで、いざ転職するとなった場合は有利に進めることができます。
ちなみに応募書類を作る際に、これまで僕が添削した職務経歴書を参考にしていただいても構いませんし、
これまでの職務経歴書の添削のノウハウをまとめたものをnoteにしたものもありますので、そちらも使って頂ければ、よりよい応募書類が作れるはずです。
詳しい内容は下のリンクから↓
>>【前半無料&返金保証】質問に答えるだけで職務経歴書が作れるnote