このブログでは>>職務経歴書の添削 を行っています。
ここでは今まで添削してきた職務経歴書のほんの一部を事例としてご紹介いたします。
他人の職務経歴書を見る機会は中々無いと思うので参考になるはずです。
今回の添削依頼は、
自称?営業成績トップの30代法人営業職の職務経歴書を添削してみた
営業成績トップは自称では?30代法人営業職の職務経歴書にマジレス
さっそく今回の依頼主についてですが
・依頼主:男性 30代後半 既婚 子供2人
・派遣社員を複数社経験後、現職の携帯会社の代理店の法人営業に転職(営業成績トップ)
・会社全体の業績悪化によりボーナスカットとなり、もっと体力のある会社での法人営業を希望
・ 現在の転職活動の状況
書類選考通過率 10%以下(50社中5社)
営業成績トップなのに会社全体の業績悪化によりボーナスカットされれば、会社に愛想が付くのは無理もありません。
だがしかし、
どの会社でも数字を獲れる営業マンは欲しがるものです。ましてやトップ営業マンなんてのは喉から手が出るほど欲しがるはずなのですが、
書類選考通過率が10%以下というのが気になる…
さっそくなので職務経歴書のビフォーアフターを見ていこう!
ビフォー、添削前の職務経歴書
端的に言ってしまうと、見づらいです。
現職の後ろに、保有資格…自己PR欄があって、その後に前職、前々職…と進んでいくと、
どこからどこまでが一つの会社での出来事なのか、職務経歴なのかわかりづらいです。
また、
・効率化ご提案
・効率化悩みを伺えました
・他社から巻き取り行っております。
といった「てにをは」がおかしい箇所が複数個所が見つかりました。
そして、致命的な箇所が…
現職と前職の自己PRの所で他社に比べ、料金メリットを出す事が難しい為、通信ネットワークの安定性を提案する資料作成、担当者ヒアリングの中で業務用端末導入時のセキュリティ性、効率化悩みを伺えました。
企業導入時の効果測定提案、セキュリティ構築を導入時から一緒に管理することで業務用スマホ端末導入の悩みを解決。他社から巻き取り行っております。
と全く表現が同じものがありました。
※しかも、「効率化悩みを伺え」「他社から巻き取り行っております。」というてにをはがおかしい部分まで一緒…
同業他社での業務とはいえ、アピールポイントが全く一緒の内容になるのは現実的に考えにくいです。
案の定、本人に確認すると誤りとのことで、
厳しい言い方になりますが、書類通過率10%でもむしろ良く通った方だと思いますし、
社長賞とか営業成績トップとかって嘘じゃない?
じゃないとボーナスカットとかされないよね?
自己PRをコピペって、この人はズルをする人なのかな?
とあらぬ疑いをかけられてしまい、不採用になっているケースも考えられます。
アフター:添削後の職務経歴書
枠を作って時系列に並べ、箇条書きで羅列している実績をカットしコンパクトにし、自己PRは最後にまとめました。
自己PRでは、なぜトップの営業成績を出すことが出来たのかについて述べると共に、30代以降の転職で求められるマネージメント要素も追加しました。
実績だけ羅列する営業マンは不採用
・「てにをは」がおかしい
・自己PRをコピペして楽をしようとしている
など、途中でキツイことを言ってしまったのですが、
実際に添削でのメールのやり取りをしていて、レスが非常早く優秀な方だと感じました。
だがしかし、応募書類を見ただけではその素晴らしさは伝わりません。
また、営業職の職務経歴書あるあるなのですが、
売上とか社長賞とか実績を羅列しまくればアピールになると勘違いしている人は少なくありません。
営業成績が本当かどうかなんて確かめようがありませんからね。
ぶっちゃけ、面接官は実績だけ並べただけの職務経歴書を見ると嘘臭いとすら思っています。
だからこそ、大事なのは実績の大小より、
・他の営業マンとは何が違うのか
・自社でも活躍してくれるのか
という期待を企業に応えないといけません。
もし転職を考えている営業職の方がいれば、今回の事例は参考になるかと思います。
※内定報告
後日、この依頼者の方から連絡があり
なんと!内定を獲得したとのことです。
応募書類をサポートさせていただきましたが、内定を獲得できたのはこの方の努力であるのは言うまでもありません。
ただ、それほど優秀な人であっても応募書類が不十分だったばっかりに、何か月も転職先が決まらなかったことを考えると、改めて転職活動の厳しさを感じました。