こんにちは！ALLOUT（Twitter@alllout_com）です。
よく指導する時とかに、
飴と鞭（アメとムチ）って言葉があります。
厳しい指導ばかりでは、モチベーションが下がる一方なので、
ときには相手を褒めたり、労ったり、褒美を与えるような意味で、
アメとムチは、指導する上では必要だ！みたいな市民権を得ています。
中には、
上司が鞭ばかりで飴が無い…
って嘆く会社員も多いですが、
そもそも、
アメとムチって釣り合ってなくない？
そもそもアメとムチって釣り合ってないだろ！
鞭と聞くと、
競馬のジョッキーが馬のお尻を叩くものとか、
SMの女王様が使うものとか
叩かれたらなんとなく痛そうってイメージがありますが、
シンガポール、マレーシア、中東の国では、
ムチ打ちの刑というものが未だに存在し、
罪の重さによって鞭で打たれる回数が変わるのですが、
ほんの数回で、大の男が止めてくれ！と泣いて懇願するレベルで
あまりの激痛で失神してしまうこともあるそうです。
そのくらいの激痛に耐えて、飴玉一個ってどう考えても釣り合ってないでしょう。
罪人でない一般人であるならば、治療費と慰謝料は請求したいところです。
そうはいっても、
そもそも飴と鞭ってたとえの話でしょ？
って意見は当然出てくると思います。
僕はこれまで、日本一のブラック企業で働いたり、
ブラック企業で悩む読者さんからの相談にいくつも乗ってきましたが、
いわゆるアメとムチと呼ばれる指導法をいくつも見てきましたが、おかしなものばかりです。
・部下を散々罵倒した挙げ句、「お前に期待しているからこそ言っているんだ」という一言だけの飴玉
・散々サビ残させておいて、缶コーヒーの差し入れだけで茶を濁す
・無茶苦茶なノルマを達成しても、半年のボーナスが1万円UPだけ
・飲みに連れて行ってやるからと言って、部下の仕事を増やす
このように、実際に行われている職場内のアメとムチの指導も
受けた仕打ち（ムチ）と恩恵（アメ）が釣り合っていないんですね。
もちろん、給料を上げろというのは難しいかもしれませんが、
缶コーヒーの差し入れで茶を濁すくらいなら、
残業代はきちんと支給すべきだし、人事部に残業時間を指摘されたくないのであれば、
残業させないように仕事の割り振りを考えるのが上司の仕事です。
無茶苦茶なノルマを達成して部署全体で成果を挙げられたのなら、
上司はそれを引っさげて、会社に経費の増額を認めさせたり、人員を増やすなど、
より仕事がしやすくなるような交渉をするべきなのです。
ましてや言葉なんて無料なんだから、
部下が行きたくもない飲みに身銭を切ってまで連れていくくらいなら、
定期的に、ねぎらいの言葉をかけたり、
部下の話を聞いて
「君の言う○○は難しいけど、△△という方法なら出来るぞ」
「今、会社としてはこういう背景があって、○○という仕事をしなければいけないんだ」
という説明をするくらい出来るはずです。
それが部下にとっての何よりのアメです。
にもかかわらず、
・アフターフォーローがほぼない
・痛みに見合う見返りがない
ということは、
そもそもアメとムチを指導のために使うのではなく、
ストレス発散とか、他の社員への見せしめとか
アメさえ与えれば、ムチで叩きまくってもいい
相手を支配しようというのが根底にあるんですよね。
上司の上司が上司へ、上司は部下へ、部下はその後輩へと
より弱い立場に、
「俺が苦労したんだから、お前も苦労しろ」
って感じで、連鎖していくわけです。
怒られる人は上司のストレス発散に使われているだけ↓
アメを求めるのではなくムチを打ち返せ！
よく、
上司が鞭ばかりで飴が無い…
って嘆く会社員も多いですが、
そもそも仮に飴があったとしても、今の苦痛を受けてまで手にする価値はないのです。
仕事なんてただでさえ大変なんですから、これ以上の苦痛に耐えても生産性が下がるだけです。
むしろ、
飴を求めるのではなく、ムチを打ち返す必要がある。
たとえば、
・上司から怒鳴られまくっているのならそれを録音しておく
・残業させられるなら定時で帰る
・サービス残業が嫌ならフルの残業時間で申請する
・ボーナスが大して増えないなら、開き直って無理ゲーなノルマを達成しない
こんな感じで、
こいつにムチを振るうと痛い目に合う
って思い知らせてやらないとわからないんですね。
もともと、アメとムチというのは支配者の概念なので、
仕事だけじゃなくてプライベートでも、
DVをしてくるけど、普段は優しいから別れられない彼氏とか、
散々文句をつけて「ありがとう」の一言だけで済ませようとしてくるクレーマーなど
なんとかして相手を支配しようと、
アメとムチを使ってくる人間はいるので、気をつけたほうが良い
キレる人間がいつか改善するという期待は捨てろ↓
